子どもの声をまちづくりへ
子どもの声をまちづくりに生かすため、中学校の授業でファシリテーターを務めました。当団体の神林・遠藤、NPO法人底上げの成宮さん、立教大学の大学生がそれぞれのテーブルに配置されました。
5月14日(土)、宮城県気仙沼市立鹿折中学校のふるさと学習で、まちづくりの授業と街路樹のワークショップを行いました。
気仙沼市鹿折地区は、東日本大震災の津波によって今なお工事が続き、立ち入りできない部分が多い地区です。今回中学生が考えるまちづくりは、工事後のまちに設置させる街路樹についてでした。
始めに鹿折まちづくり協議会のスタッフから今後の復興について講話があり、問題提起されました。
「周りに山があっても街路樹は植えられます。落ち葉の掃除が大変でも道に木を植えます。なぜ街路樹は植えられるんでしょうか?どんな木があったらいいのでしょうか?」
中学生はテーブルごとに分かれ、模造紙に意見を張り付けていきます。テーブルごとにファシリテーターがおり、意見を整理していきました。
「景観をよくするために木は必要。でも、くさい木は困る」
「鳥とか生き物が集まる木がいいね、でも虫がいっぱいいるのはやだな」
「まちに人が集まるため、一度は通ってみたくなるような木を植えたいな」
「前を通ると音楽の流れる木とかどうかな?」
などなど、様々な意見が出されました。
この授業に参加したのは鹿折中学校1年生、震災があった当時は小学校1年生です。小学校時代の間、ずっと工事の続く鹿折地区を見つめてきました。大人はあっという間の5年でしたが、子ども時代の5年はとても長く感じます。
大人と子どもの流れる時間の速さがまったく違うことを実感した日でもありました。この中学生の声は6月の検討会に生かされる予定です。子どもの声がまちに反映される日が楽しみだと思いました。