アソビのタネ

子どもがいるならどこでも「もっと楽しく」「もっとのびのびと」「もっと安心して」いられる現場づくりでの実践を記していきます。

親子の時間

日時:2016年8月13日(土)10:00~15:00

場所:宮城県気仙沼市鹿折地区

 

真夏の晴天のこの日、宮城県気仙沼市鹿折地区で遊び場を開きました。子どもを連れてきた親御さんからスイカの差し入れをいただいて、

「スイカ割りをしよう!」

「何で叩こうか?」

とさっそく楽しいことを考え始める子ども達。プラスチックのバットではなかなか割れずに、目隠しをはずして木の棒やハンマーで叩き、ようやく割れました。もうすぐ3歳になる男の子にとっては、初めてのスイカ割りの日になりました。

 

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この日は、あるお母さんの様子がとても良かったです。2人の男の子の兄弟を連れてきたあるお母さんは、はじめ子どもの一挙一動に目を光らせ、少しでも気になることがあると「だめよ!」の連発をしていました。それは人に迷惑をかけないための注意のようでしたが、遊んで汗を流しているのを見ても「やぁね」といってしぶしぶ手ぬぐいを取りに行くなど、子どもに対してうんざりしているような様子がありました。

 

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確かに兄弟は人の話をさえぎるくらいのお喋り好きだったり、スイカの種をプップと飛ばす遊びを始めたり、お母さんにとっては気が気でなくなるような場面がいくつかあったかもしれません。しかし、まわりの大人が笑って見ていたり、野外なので離れればそれほど気にならなかったり、だんだんとお母さんの様子が穏やかになっていくのが分かりました。

 

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そして一番効果があったのは、5か月の赤ちゃんでした。赤ちゃんがコロコロ転がって、ゴザから地面に落ちそうになって、そのお母さんが抱き上げました。「あーあ、草まみれになって」とくっついた草を払っていると、赤ちゃんのお母さんが

「ありがとうございます。よく動くので、昨日は土まみれになっちゃって」

と声をかけました。それをきっかけにお母さん同士でお喋りがはじまり、赤ちゃんを抱いて可愛がっているうちに、自分の息子たちに神経をとがらせるのを忘れていたようです。

 

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話を聞けば、今日は「遊び場がなければデパートに行くしかなかった」とのこと。デパートに行けばお金は使うし、子どもが飽きるまで親も付き合わなければいけません。

しかし、気仙沼で被災率の最も激しい鹿折地区では、いまだ復興工事が続き、子どもが安心して遊べる場所はほとんどないのも事実です。夏休み期間ということで子どもと家で過ごす時間が長い分、親子共にストレスのたまる環境なのかもしれません。あらためて被災地域で遊び場を開く必要性を感じた日になりました。

 

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