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アソビのタネ

子どもがいるならどこでも「もっと楽しく」「もっとのびのびと」「もっと安心して」いられる現場づくりでの実践を記していきます。

気仙沼市子ども・子育て会議 ~言葉は世の中を変える!?~

活動のキヲク

2017年3月23日、宮城県気仙沼市の市役所ワンテン大ホールで「気仙沼市子ども・子育て会議」が開かれ、当団体の神林が出席しました。また、遠藤も一般広聴で参加しました。この会議には学校長や、児童養護施設・幼稚園・保育所有識者や経験者、一般公募で選ばれた方が委員として出席し、気仙沼市の子ども・子育てに関する現状や施策について話し合われました。

 

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【統計で見る気仙沼市の子どもの環境】

最初に示されたのは、気仙沼市における子どもの現状統計。それによると、気仙沼市合計特殊出生率平成27年の1.31から平成28年は1.50にアップしました。しかし、人口のうち0~5歳はこの10年で約1200人減少しているそうです。それに伴い、保育園に入園する子どもが少なくなり、人数が集まらないために閉園された施設もありました。また、小規模保育所は統廃合が検討されています。

 

一方で、待機児童は依然として減っていません。0~2歳の低年齢の保育を希望する親御さんが増えていますが、低年齢は保育士1人が保育できる子どもの数が少ないうえ、保育できる保育園が少ない事が課題になっています。

 

気仙沼市では現在、児童館と認定子ども園、図書館と児童センターがそれぞれ一体となる施設や学童保育センターの建設が進められています。新しい施設に期待が寄せられるなか、保育士不足などの課題もあるようです。市では、「子育て支援事業等人材育成事業」として、国のカリキュラムに基づいて基本研修と地域型保育ができる人材を育てる研修を企画しています。保育士と同等にはならないものの、支援員として保育に携わる人員を確保するねらいがあるようです。

 

会議の中、低年齢を預ける人が増えているという話を受けて、共働きをしなければ子どもを育てるのが難しい家庭が増えている現状が表れているのではないかと思いました。また、子育ての相談を受ける地域の窓口をしている委員から、

「実感として、震災後は発達障害の疑いのある“育てにくい子ども”が増えている。『育てたくない』と訴える親御さんもいる。」

という意見があり、震災が子育てに落とす影と、親御さんの苦悩が感じられました。

 



【子どもの環境を変えるために私たちが出来ること】

神林は限られた時間の中でしたが、子ども子育ての環境を変えるために質問をいくつも投げかけました。

 

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「認定子ども園化の進め方の中に“地域の方々に相談しながら早期整備”とありますが、”地域”とはどういった人達を指すのでしょうか。具体的にどう地域と相談していくのでしょうか。また、早期に進めると地域とのスピードにズレが生じる恐れがあるため、慎重に進める必要があります。」

 

気仙沼市は利用者支援事業の基本型+母子保健型を進めていますよね。この資料冒頭に“身近な場所で、地域の子ども・子育て支援事業等の情報提供並びに子育てに関する相談・助言等を行うとともに、関係機関との連絡調整等を実施する事業”と書いていますが、今後特定型を検討するのでしょうか?それとも身近な場所に向けてなにか進めているのでしょうか。子育て世帯の声を聴くと、利用しにくいとの声を聞きます。より身近な場所に向けて考える必要があるのではないでしょうか。」

 

「利用者支援事業の評価の仕方は利用人数だけで図れるものではないため、生の声が見えてくるような評価の仕方を検討する必要があります。」

 

「新しく建設する児童センターでは子育て支援拠点事業が始まりますね。ただ、すでに市内では”すくすくハウス”という民間で運営している子育て支援拠点がありますが、そこに対しては予算なども含めてどうお考えですか。」

 

子育て支援拠点事業と子育て支援業務は別の言葉だと思います。事業になるのであれば対応できる予算が必要になります。そのため事業と業務の話は丁寧に話し合わなければいけません。“事業”と“業務”の言葉の重さは違うのだと思います。」

私は傍聴席から会議を見て、プレーワーカーズの活動の中で出会った、児童館職員や保育士、お母さん達から聞いた言葉を行政に反映させるチャンスはここなのか、と思いました。会議が終わってから、担当部署の職員が「意見を言ってくれてありがとう」と言っているのを見ました。市役所の窓口で行政への意見を言うだけでなく、現場の環境を変えるためにも施策をつくる会議で発言していく必要がある、そう実感しました。

 

 しかし、意見を反映していくには、会議の中でも難しさがあることに気づきました。

 

 

【子育て世代の声を議論のテーブルに!】

気仙沼市の利用者支援事業を行っている場所は、遊び場に来るお母さんから「飲食ができないから利用しにくい」との声を聞いていました。利用しやすさを左右する要因は、飲食できるスペースがない、入りにくい雰囲気、職員の話しやすさなどいくつか考えられます。

 

神林が子育て世帯の”身近な場所”にするためにどのような対応をしているのか尋ねた質問に対し、いくつかの具体例のうち、

「入口を駐車場に面したところに新設しました」

という回答がありました。健康管理センターとして多くの機能がある建物内に利用者支援事業を行っている部屋があります。様々な方が出入りする入口だったので、入ることに抵抗を感じる方がいたようです。それを改善するため、利用者支援事業を行っている部屋に駐車場から直接入れる入口をつくりました。確かに、子どもを連れて移動する際は車を使うため、利用しやすくなりそうです。

 

しかし、お母さんが子育てに悩んだ時に相談しやすい環境というのは、入口の新設でつくれるものなのでしょうか。少なくとも私たちが出会うお母さんたちの利用のしにくさは、別の部分にあります。

 

遊び場で聞く子どもやお母さん達の声には”身近な場所”にしていくヒントが多く含まれています。それらの意見を話し合いのテーブルに出して議論していくことが”身近な場所”にしていくには必要なのではないでしょうか。

 

【おわりに】

私たちプレイワーカー(遊びを通して子どもに関わる専門職)は、子どもの代弁者と言われています。遊び場では子どもも大人も自然体で過ごすことができます。ゆっくりと私たちが関わるなかで、子どもや大人たちの本音を聞くことがあります。その声をキャッチして話し合いの場所に出していくこと、それが代弁者と呼ばれる所以だと、今回の会議を見ていて思いました。また、その役目を果たすためには、社会の動きに常にアンテナを張る必要があると感じました。


参考として、次の日の三陸新報に掲載された「子ども子育て会議」の記事を載せます。ぜひご覧ください。

 文責:遠藤みゆ

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