「これだけで良かったのか」
ぐりどんスペシャル!2015 こぼれ話その3
「これだけで良かったのか」
段ボール、木材、スコップ、ノコギリ、トンカチ、素材は身近にあるもの。
それらを使って歓声をあげる子どもの様子を見て、地域住民の一人が言った一言が印象的です。
「これだけで良かったのか」
ここでは、子どもの遊び場づくりをしている地域の方々が、子どもにとって良い遊びって何なのかを4年半かけて考えてきました。
地域住民達は、子どものためになることを「やってあげたい、用意してあげたい」という気持ちがありました。しかし、中には「大人が用意してあげるのではなくて、子どもが主体で、遊びを選べる環境にしたい」と考える方もいました。どちらも子どものためを想っているからこそ、悩み続けていたようです。
悩みを抱えながら模索は続き、開催されたのが「ぐりどんスペシャル!2015」でした。
子ども自身が遊びを選択できるよう、様々な素材と道具、安心して遊べる場所と時間をつくりました。すると、子どもは本当に生き生きと遊ぶ姿を見せてくれたのです。
それを見た地域住民が発した「これだけで良かったのか」の一言に、スタッフの一人は「涙が出そうになった」と感激していました。それは地域住民の理解が進んだ瞬間でした。
これからも、この地域では子どもの遊び場づくり活動は続いていくことと思います。どんな遊び場をつくり、子どもとどう関わっていくのかを考える良い機会となりました。