結婚パーティで子どもの遊び場!?
移動型の遊び場「プレーカー」は、ママサークルや地域のイベントような小さな遊び場から、数百人が来場する大きなイベントまで、いろんな所で子どもの居場所をつくっています。しかし、結婚パーティで遊び場を開くのは初めてでした。開催されたのは、宮城県気仙沼市です。
結婚パーティを企画・主催したのは、結婚情報を発信する「ゼクシィ」と、若者まちづくりサークル「からくわ丸」でした。東日本大震災の復興ボランティアがきっかけで移住してきた新婦と地元出身の新朗は、出会えたことと充実して暮らしていることに感謝し、まちに恩返しするため、気仙沼の「大好きなもの」を詰め込んだ結婚パーティを考えました。
気仙沼ならではの海をテーマにした装飾、地元の料亭がつくる食事。新郎新婦は伝統の笛と太鼓の音に包まれて、船に乗って登場。ウェディングドレスは海のように青い地元ブランドのデニムドレス。こだわりの結婚パーティでした。
私たちがなぜ結婚パーティに呼ばれたかというと、新婦が私たちの活動に興味があり、子どもの活動に関わりたいという気持ちがある方で、「気仙沼で活動しているプレーカーに、ぜひ子どもの遊び場を開いてほしい」と依頼してくださったからです。
遊び場を担当した私は依頼がきた時、
「結婚パーティで遊び場なんて出来るかな…?」
と思いました。普段活動している屋外の遊び場は、水遊び・どろんこ大歓迎の子どもがやりたいことを思う存分できる遊び場です。
結婚パーティでは子どももキレイな服を着ているだろうから、汚くなる遊びができないのでは…!?
いつも大人気なノコギリ・トンカチの工作も、音がバンバンうるさいとダメなのでは…!?なにして遊ぼう!!?
そして、私は何を着て行ったらいいんだろう!?
…ドレスで遊ぶ!?楽しそう!
などなど、いろんな考えが頭をよぎりました。静かで汚れずに子どもが自由に遊べる方法を考えてみましたが、なかなか思いつきませんでした。改めて子どもの遊びは“うるさい”、“きたない”は大きな要素なのだと感じました。しかし打ち合わせでそんな不安を相談したところ、「いつもどおりで大丈夫ですよ」と言われたため、その言葉を信じて遊び場を開きました。
会場はドレスコード「普段着」で、なごやかなホームパーティのような雰囲気でした。新婦がまちづくりサークルで関わっている子どもたちもたくさん来ていました。
今回のイベントがよかったところは、普段子どもと関わらない地元住民も一緒に同じ時間を過ごせたことでした。子どもに混じって大人も工作台やホッケーで遊ぶ姿も見られました。「気仙沼でこんな活動があるんだね」と知ってもらえたことは良かったです。いつもは会議でご一緒する市民活動仲間も、遊び場の活動を実際に見たことはなかったという方も居り、活動を知ってもらう良い機会でした。
この遊び場で一番面白かったのは、子どもたちのプレゼント大作戦でした。それぞれ遊んでいた子どもたちが、なにやらコソコソと話し始めています。
「何しているんだろう?」と聞き耳を立てると、「新朗新婦に何かプレゼントを作ろう」と相談していたようです。あれでもない、これでもないと、工作台を囲んで何かをつくっています。「そんなのはプレゼントにならない!」と言い争いになるほど真剣でした。
そして完成の時が…
大人に囲まれている新朗新婦をどう呼び出して、なんて言って渡すか、子どもたちは楽しそうに話し合って、ドキドキしながら会場の方に向かいました。私は遊び場に居たので、プレゼントした瞬間は見られなかったのですが、とても喜んでもらえたはずです。
ゼクシィのスタッフの方が「結婚式は子どもが退屈してしまうけれど、こんな遊び場があるパーティはいいですね」と仰っていたように、子どももお祝いの気持ちを表わせる今回のパーティの雰囲気はとても素敵だったと思います。
移動型遊び場「プレーカー」は小さな遊び場から大きなイベントまで、子どもの居場所をつくることができます。プレーカー・プレーワーカーを呼びたい方はお気軽にこちらへご連絡ください↓
こちらから結婚パーティの詳しい様子が見られます。プレーワーカーズもコメントを寄せておりますので、ぜひ!
ムービーには子どもたちがプレゼントを渡した瞬間があって嬉しくなりました。
http://zexy.net/contents/wedding/regional/kesennuma/
遠藤みゆ
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一般社団法人プレーワーカーズ
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