「お絵かきが嫌い」な君は、本当は何が嫌いなの?
2019年8月31日
ある時、プレーパークけせんぬまの黒板に描き殴られた絵を発見しました。
ぐるぐるやっていたら、自然とできた絵だと思います。
「いい角度のミッキーだなぁ」
と思って、見えた通りに上から落書きしてみました。
描いた本人は、ミッキーを描いたつもりはなかったかもしれませんが。
さて、お絵かき、というものは一般的には好き嫌いがかなり別れるようですね。
私は大好きで得意な方ですが、確かに、学校で提出させられると恥ずかしくて苦手でした。
好き嫌いに関わらず、なぜだか子どもには、幼稚園から小学校・中学校・高校と、絵を描かなければいけない機会がいっぱいあります。
プレーパークけせんぬまで、とある男の子がクレヨンで色をぬり始めました。
ぬっているのは、木の家。
みんなでつくった秘密基地です。
これを虹色にしたいと言って、塗りはじめました。
「えー楽しそう」
と何人かが混ざり、みんなで色ぬり。
となりのすべり台にまで塗りはじめました。
そこにやってきた、子どものママが一言つぶやきました。
「あれ?お絵かき嫌いじゃなかったっけ?」
とても不思議そうに見つめる視線の先には、大笑いしながらクレヨンをぐるぐるとこすりつける息子。
そして、はっと気づいたように言いました。
「画用紙に書かされるのが嫌いなのか!」
その子は、本当は何が嫌いだったんでしょうか。
画用紙だったから?
他のことで遊びたかったから?
描かされる課題がいやだった?
それとも、今回は何かが楽しかったのでしょうか。
遊ぶ仲間?
どこにでも描いていいから?
雰囲気?
そもそも、彼にとっては今日の色ぬりと、お絵かきはまったく別のものなのかもしれません。
瞬間、瞬間の情動に突き動かされる子どもたち。
決められた条件の場所では見えてこない姿があるようです。
そんな場所は、心地よく遊び、子どもが自ら育つことを邪魔してしまうかもしれません。
だから子どもの遊び環境は選択肢がたくさんあるほど、子どもにとって良いのだと思います。
何をしてもいい時間。遊びの材料が多様にある空間。
そんな環境であれば、子どもが興味が向くものを選び取り、力を加えて試して、新しい身体の動かし方や感覚を手に入れることができます。
「お絵かき」は選択肢の中の一つです。
それができなかったからと言って、生きていけないわけではないはず。
願わくば、「他の子はできるのに」とか、「描かないとだめなんだよ」なんて、彼の自信を損なうような言葉をかける大人がいませんように。
遠藤
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