アソビのタネ

子どもがいるならどこでも「もっと楽しく」「もっとのびのびと」「もっと安心して」いられる現場づくりでの実践を記していきます。

DAY3・子どもにとって、外遊びは不要不急?~新型コロナで行き場を失った子どもたちの日常を支えてきました~

こんにちは、プレーワーカーズ事務局の廣川和紀です。

 

3月25日に、東京都知事から、「不要不急の外出は控えるように」という要請が出されました。

その後、4月7日に緊急事態宣言が発令され、その対象地区も4月16日に全国へ拡大されました。市民に要請した内容は、密集・密接・密閉を避けることと、人との距離を保つことでした。

 

3月末頃までは、密閉空間ではない、公園などの「外」は、リスクが低いという理由で推奨されていました。ちょうど桜の時期だったこともあり、密集するお花見などに関しては、自粛をするべきという声が大きかったと思いますが、散歩やランニングは、健康維持の観点からも必要と言われていたように思います。

 

しかし、感染拡大に伴って、その空気感も次第に変わっていき、緊急事態宣言の範囲拡大の時期からは、公園で子どもや親子が遊んでいるということに対しての通報が相次いだそうです。

その影響もあってか、集団利用のリスクを排除するために、公園の遊具が一律に使用禁止になりました。

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私の家の近所では、それでも、天気の良い日には、公園でキャッチボールをしたり、自転車の練習をしたりする親子をたくさん見ました。

むしろ、普段よりも、公園の利用率が高かったようにも思います。

しかし、同時に、外に出ること自体がはばかられるような空気感もありました。

 

おそらく、子どもを育てている人ならほとんどみんな

感覚的に、子どもは外で遊ばないといけないことを理解していると思います。

 

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外で遊ぶ方が良いことくらい分かっているけど、

感染リスクとの天秤にかけて、あるいは世間の空気を読みながら、

遊ぶ時間を制限したり、遊び方を制限したり、各家庭ごとに工夫、というよりは、

苦慮していたことと思います。

 

学校の休校も、公園遊具の使用禁止も、感染拡大防止の名のもとに、命を守るという大義名分のもとに、子どもにしわ寄せが行っているような気がしてなりません。

 

子どもが公園で遊ぶことは、大人がゴルフに行くことと同列にしていいのでしょうか?

 

改めて、「なぜ、子どもにとって外遊びが必要不可欠なものなのか」について考えていきたいと思います。

 

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一般的には、外遊びをすると、

・体力・運動能力が向上する。

・健康的な身体が育つ。

・免疫力がつく。

・生活リズムが整う。

・体温調節ができるようになる。

・感性が豊かになる。

・発想力がつく。

・コミュニケーション能力が養われる。

などと言われています。

 

もちろん、どれも間違ってはいないと思いますが、

これらは、外遊びをした場合の、副次的な効果や効用のようなものです。

また、「外遊び」という表現にはなっていますが、この効果だけを目的にした場合、

「複数人数での屋外での運動や活動」に置き換えることができてしまいます。

 

これでは、家でゲームばかりしている子どもたち、肥満傾向にある子どもたちにとっての改善プログラム程度の価値しかないということになりかねません。

 

やはり、ずっと家にいると、体力も落ちるし、ストレスも溜まるから、適度な運動(ウォーキングやジョギング)は、しておいた方が健康のためですよ。という大人向けのアドバイスと同様に、

たまには外でも遊ばないと、体の弱い子になっちゃうよ。くらいのものなのでしょうか?

 

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答えとしては、そうではありません。

 

大人と違い、子どもは、まだ心身ともに成長段階であるから、「子ども」と呼ばれているのです。

自然の中から得られる様々な刺激が、子どもの発達を促していきます。

そして、それらの刺激を、子どもも「本能」のレベルで欲します。

その欲求が表出する行為を「遊び」と言ってもいいでしょう。

 

なので、子どもにとっての外遊びは、食べることや寝ることと同様生命維持と成長に欠かせないものだと考えています。

 

そして、子どもは、自身の発達のために必要な感覚を無意識で分かっていると言われています。

だから、我が子には「あれが必要」「これが必要」と大人が想像して、与えることをしなくても、環境刺激が豊富な「外」の環境に連れ出すだけで、いいのです。

 

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結論をもう一度言うと、

外遊びは、成長段階の子どもにとっては、他に代替することができない、必要早急の行為です。

そして、大人にできることは、「活動プログラム」を与えることではなく、「環境」を用意することに尽きます。

 

 

新型コロナウイルスの感染拡大を目の当たりにした私たち大人が考えるべきは、

公園遊具などを一律に禁止することではなく、感染リスクのことも考慮しながら、

それでも、子どもの成長に必要なことを確保するためにはどうしたらいいのかについて、検討することだったと思います。

 

 

子どもの居場所〇〇では、

不特定多数に向けた広報などは行いませんでしたが、中学校区域の、子どもたち(保護者とも連絡の取れる範囲)に向けての遊び場開放はやめませんでした。

 

危機管理上の判断については、また後日のブログで公開する予定ですが、

基本的には、普段のプレーパークの対応の延長線上にあるものだと考えています。

子どもにマスクをさせたり、2m離れるように見張ったりするような形で、子どもに何かを強いて制限するのではなく、

周りの環境にハザードがあればそれを取り除くというやり方です。

 

当然、地域や時期、活動の環境(物理的、人的)によっても違うので、今回の私たちの対応・対策も”正解”だったかどうかは分かりません。あくまでも現場判断の連続です。

ただ、私たちは、子どもたちの肉体的な命だけでなく、その人の尊厳に関わる「こころ」も守りたいと思い、活動しています。

 

 

 ≪おまけ≫

これを目的にしているわけではありませんが、外遊びの環境があると、たくさんの学びがあることも事実です。

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ニワトリって、ミミズ食べるんだ!

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魚も酸素不足になると死んじゃうんだ



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これで火がつくんだ!

 

子どもを育てている保護者の方々は、休校中の子どもたちの「勉強」の心配もしているかもしれませんが、

子どもたちがやりたいと思う遊びの中には、「学び」につながる「実感」がたくさん含まれています。

学校が始まったら、その実感と教科書に書いてある「知識」が結び付くでしょう。

 

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