【プレーパークけせんぬま】春、卒業のない場所
プレーパークけせんぬまの活動、久しぶりのブログ更新です。
昨年2020年の春、新型コロナウイルスのニュースが全世界を駆け回りました。宮城県の最北端に位置する気仙沼市にもぽつりぽつりと感染者が現れ、一時は開催中止としました。
夏の頃には遊び場を再開したのですが、「なにかイベントをやっている」と見られるだけで、何を言われるのか分からない雰囲気。お互いが監視をしあっているような異様な雰囲気の中、子どもの居場所は確保しようとひっそりと活動を継続してきました。
春休みが明けた4月。プレーパークけせんぬまには馴染みのメンバーが顔を見せていました。
「もう小学生なんだね。入学おめでとう~」
4歳から知っている子に声をかけると、これまで何回も言われてきたらしく、
「ありがと、ゴザイマス」と今までのその子からは聞いたことがない“丁寧な答え”が返ってきました。
「そんなこといいから、ねぇ早く、ドッジボールしようよ。」
一瞬でいつもどおりです。
遊び場にあるバレーボールは、サッカーに使われたり、ドッジボールに使われたり、ずいぶんボロボロに使い込まれています。
ドッジボールは最近流行りだしたんですが、ルールが超ゆるい。びっくりします。
どれだけゆるいかと言うと、まずコートラインがありません。真ん中の線だけ、申し訳程度にホースで区切ったり、竹の棒で区切ったりします。
それから、ボールが当たってもすぐにアウトになりません。「残機5ね!!」とか言っていますが、誰も本当の残機を知りません。
極めつけに、コート内に物理バリアが張れます。台車をひっくり返して立てたり、木の板を持ったり。ボールがバリアに阻まれることにイラついた子が相手チームに棒を持ってケンカしに行ったこともあります。
笑い怒り、結局どっちチームが勝ったか分からないことがほとんど。
でも、このドッジボールで一番びっくりしたことがあります。
それは、6歳から12歳まで年齢の幅のある子たちが一緒に遊んでいること。
みんな顔なじみの子で長い子だと2年ほどの付き合いです。
彼らが出会った当初は険悪な関係でした。
「小さい子なんてうるさいだけ」「あいつが来たからむかつく」「高学年の場所には入って来ないで」「ここは幼稚園チームの基地ね」「大きいお兄ちゃんたち怖い」…
同年代としか遊ばなかった、一触即発の人たちが、同じ遊びをしている!!
2年半のプレーパークけせんぬま史上、初かもしれない…
保育所、幼稚園、学校と、年齢で区切られた場所で生活している彼らは、異年齢と付き合うことが本当に苦手に見えます。かつての「ガキ大将からミソッカスまで」という子ども集団はもうない時代、すこし年齢が異なるだけで排他的な空気を感じます。
この遊び場は学年もなければ、卒業もありません。
そもそも登録制ではないので、一期一会。
なにげない日々を週末、同じ場所で過ごしています。
白幡みゆ
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