アソビのタネ

子どもがいるならどこでも「もっと楽しく」「もっとのびのびと」「もっと安心して」いられる現場づくりでの実践を記していきます。

DAY10・子どもの遊び環境づくり~新型コロナで行き場を失った子どもたちの日常を支えてきました~

こんにちは、プレーワーカーズ事務局の廣川和紀です。

 

来年の3月11日で、東日本大震災から10年です。

誰もが言葉を失うようなあの未曾有の出来事から、10年。

長かったのか、短かったのか、人によっても感じ方はまちまちでしょう。

 

私は、2011年からは、石巻を中心として被災各地の子どもの遊び場づくりに関わってきました。

以前から人が多く住んでいた都市部、津波の被害が大きかった沿岸部、それによってさらに過疎が進んだ地区、集団移転等で新設された街など、それぞれに事情があり、課題も違い、一括りに、「東北」、「被災地」と言っても、状況は異なります。

 

しかし、活動を続けていく中でハッキリと分かったことは、震災の前から、子どもたちは、外で遊んでいなかった。ということでした。

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震災によって、遊び場がなくなり、外で遊ばなくなったのではなく、

被災地、地方、都会関係なく、子どもたちが自然と外で遊ぶという姿が消えているということが顕在化しました。

 

その理由は、時間、空間、仲間の減少、隙間やゆとりのなさ、遊び方法の伝承がされていないなどがあります。

また、地域の希薄化は、見知らぬ人を増やし、他者不安を増大させ、子どもが1人で出歩くことを制限させました。

 

子どもは、大人が管理する中でしか、行動ができない。というのが、現状でしょう。

 

コロナ禍、あるいはafterコロナにおける外遊びはどうなるでしょうか?

 

親が休みになったことで公園で遊ぶ子が増えたという声も聞きますが、

学校が再開し、授業の遅れを取り戻すための時間が増えれば、自由な外遊びの時間は減るでしょう。

また、三密を避けるため、屋内よりも屋外に、という流れは生まれるかもしれませんが、主体的な遊びではなく、野外活動が増えていくことも想像に難くありません。

 

震災の時と同じで、子どもの遊び環境の悪化は、早回しで進んでいるように感じます。

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これは、とある公園遊具の写真ですが、バイキンシールが貼ってありました。

 

主旨は、「こまめに手を洗いましょう」ですが、公園遊具も汚いものという認識になっていってしまいそうですね。

ますます外で遊ばなくなりそうです。

 

では、外で遊ばないと子どもはどうなるのでしょう?

以前から、外で遊ばないことへのリスクは、たくさん語られています。

ストレスフルになること、運動不足になることなど心身の健康に支障をきたすことはずっと言われています。

 

きっと、これから、メディアやネット上でも、子どもたちが外で遊べなくなったから外で遊ばせましょう。

と言われるようになるはずです。

 

しかし、これからも子どもを取り巻く環境は変わりません。悪化するばかりだと思います。

 

いつも不思議に思っていました。

なぜ、コロナ前から、震災前から、40年前から、「子どもが外で遊ばなくなった。」と言われているのに解決していかないのか?って。

 

その答えは、私たちがもう大人だからです。

そして、言葉では、子どもたちのことを思っているようなことを言いながら、多くの人が何も行動しないからです。

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この写真は私が通っていた中学校のすぐ脇に流れていた神田川という有名な川です。

土手はなく、コンクリート舗装され、下りることもできず、とても汚い川でした。

 

もちろん、当時から川はきれいな方が良いなぁと思っていたと思います。

しかし、一度も川のゴミ拾いをしませんでした。

なぜ、しなかったのでしょうか?

おそらく、生まれたころから、汚い状態が「普通」で、そこで遊んだ経験も生き物を捕まえた経験もなく、そのままでも自分にとっては、なんの影響もないからでしょう。

川が汚れていても、洗濯はできて、キレイな水も飲めました。

 

これは、東京を離れてみてはじめて分かる東京の環境汚染の話ですが、

子どものことに関しても同じです。

誰だって、子どもが外で遊ぶ方が良いことくらい分かっているはずです。

ただ、多くの人にとって子どもが外で遊ばなくても、何も影響はありません。

親として、問題に思っていたとしても、子どもが成長するまでの十数年が過ぎると自分ごとではなくなってしまうからです。

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私たちの活動は、環境問題に取りくむ市民活動のようなものです。

特に、休校期間中の○○の活動は、地道に地道に、川の掃除をして、そこに住む魚たちを守るような活動と同じでした。

 

私たちは、名取市下増田・増田地区の子どもたちが遊べるように、自分たちにできそうなことをできる範囲でやっているだけです。

 

自分ごと、という点で見れば

子どもが外でのびのび自由に遊んでいる姿を見るのが好きだからやっているだけなのかもしれません。

 

ぜひ、みなさんも、自分の地域の子どもたちのために、できることをしてみて欲しいと思います。

やりたい!という気持ちから生まれる力は、誰にも止めることはできません。

 

一軒家を開放するという方法は、空き家が増えていく地方の場合、取り組みやすい方法論だと思っているからです。

イベントとして、多くの子どもを集めるのではなく、日常に根ざした小さくても多様な人が集まるコミュニティづくりができるからです。

 

もし良かったら、見学にいらしてください。

本当は、資金的な運営も含め、モデルとして確立させることができればいいのでしょうが、まだ課題が多くあります。

今はまだ、自分たちの力と時間を今目の前にいる子どもたちへの“対処”に使ってしまっているので、常に資金不足状態です。

 

それが、この活動に対して寄付を募る理由です。

 

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本当ならば、子どもが外で遊ぶなんて、声高に言うほどのことではなく、

大人が何度言い聞かせても、怒鳴りつけても

そうなっちゃうんだから、楽しいんだから、しょーがないじゃん!」っていう程度のものです。

 

私の理想は、前時代的な発想で、40年前に戻そうということではありません。

子ども・・というよりも「△△君、✕✕ちゃん」という1人の人間が目の前にいる以上、大人だって、その子を尊重し、折り合いをつけて、共に生活するという、新しい世の中にしていきたいと考えています。

 

しかし、世の中の流れは、それとは真逆です。

荒波にイカダで挑むくらい無謀なことのように思えます。

 

それでも、抗い続けなければ、

 

子ども社会から外遊びが消え、

子ども社会が消え

子どもから遊びと意欲が消え

子どもという時期・存在が消えます。

 

 

それはなんかヤダ!!

 

結局それが、子どもの遊び場づくりを続ける理由かもしれません。

 

10日間もブログを書き続けて、オチがこれでは、ちゃぶ台返しのようですが、

 

理屈とかエビデンスとか

専門家の意見がどうだとかこうだとか

そんなものはただの後付けでしかなくて、

 

要するに、

やりたいか、やりたくないか

そういう情動の世界でしか判断できないのが、遊びであり、遊び場づくりだと思います。

 

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6月4日~6月13日まで、ブログ連載をしながら、寄付を集めています。
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継続的に寄付は募っていきますが、6月30日に一度結果のご報告をしようと思います。
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